中学受験 考察「伸びる生徒」 ーサンデー毎日からー

サンデー毎日の9月25日号に中学受験特集が載っていました。
ご覧になった方もおられると思いますが、その中で、都内の塾が解答している「伸びる子の共通点」が出ていました。
1位、「素直」  60.2%
2位、「集中力」 57.6%
3位、「自主性」 49.6%
4位、「聞く力」 42.4%
5位、「前向き」 42.1%
まずは、5位までを検証して見ます。
「素直」;こちらの話をまっすぐ聞いて受け入れてその通りにやる子は、塾にとって本当に教えやすい子です。塾が素直さを求めるのは当然と言えます。学校の勉強とこれほど差がある受験勉強も中学受験以外、他にはありません。多くの子はそのギャップに苦しみます。まるで別世界の勉強に、本当にそうだということに気がつくまでに、相当な時間がかかります。しかし、子供は本来素直さを持っているもので、ひとたび信頼するととことんついて来てくれるところもあります。時間をかけて、根気よく言って聞かせる作業をしています。徐々に解ってきます。勿論、親と塾との信頼関係が深まれば、このギャップを早期に埋めることも可能です。
「集中力」;塾の時間は限られています。でも受験勉強はボリュームがあります。いかにその時間を集中して有効に活用出来るかがポイントになります。学校では45分。ここでは休みなく90分。相当集中力がいります。週3時間で4教科、1単元ずつ進むのは、相当、大変です。そう簡単に集中力がつくものではありません。個人差はありますが、これも毎回の授業で訓練して行きます。徐々に集中力が付いてきます。今の時期の6年生は3時間も平気です。勿論、家庭での机に向かう時間が多いほど集中力は早くつきます。
「自主性」;中学受験は親の意志が強く働きます。お子さんはやらされている感覚が強いです。親は中学に興味を持たせようと体験学習や説明会に一緒に参加します。興味を示したお子さんは中高一貫校へ行きたいと言います。相談が多いのはここからです。「行きたいと言っているのに勉強しない」。自主性の強いお子さんは勉強=合格と考えますが、普通は合格はしたいが勉強はしたくないとなります。ここも根気よく中学受験の良さを言って聞かせます。結構遅いのですが、6年の夏休みまでには、その気持ちが強くなってきます。秋になると誰よりも強い気持ちになります。もっと早く気が付いていればと本人が言いだします。
「聞く力」;現代の小学生の最大の問題は「聞く力」です。ある脳科学者の分析によると、情報の氾濫で聞き逃してもまたどこかで聞けるが潜在的に軽く聞き流してしまうのだそうです。特に「社会」は僕の専門なので、単なる暗記にならないよう説明が多くなりますが、その時間を休み時間と潜在的に勘違いするお子さんもいます。15分ほど説明してずっとうなずいていたので理解したと思って、質問すると全く聞いていないことが解ります。学級崩壊の一因とも言われます。「聞く力」は本当に大事なのです。聞く力がつくと本当に延びてきます。当塾では一問一問質疑応答形式で問題をやっていきますので、徐々に聞く力が付いてきます。
「前向き」;自ら受験中学のランクダウンを言ってくる子がいます。「あと10点アップで、H校、合格ラインだぞ!」「今の成績で、N校は大丈夫ですよね。」「もっと上目指そうよ!もったいない。」「お父さんはH校と言っているけど、僕はN校でいい。」しばらくすると、「R校もいいと思う。」ランクはどんどん下がってきます。こんな後ろ向きな子は学力も低下してきます。目指すのはH校しかないのです。その姿勢が合格へ導くのです。昨年、合格可能性40%から合格(80%)を勝ち取った子がいます。その学校へ行きたい一心が合格の鐘をならしたのです。
分析してみますと、このランキングは教えることをしない塾のないもの順なのかも知れません。
塾も商売。いい生徒さんを抱えると勿論合格率も上がります。合格率が上がれば人気も出ます。商売繁盛です。
でも、一人一人の成長を手助けする塾があってもいいのではないでしょうか。
志築塾では来年度(1月以降)の生徒さんを募集しています。

Trackback URL

コメントをどうぞ